尿や精液が赤い患者さん|東京都港区の泌尿器科 佐々木クリニック泌尿器科 芝大門 浜松町 銀座 品川

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よくある質問

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尿や精液が赤い患者さん

Q1)尿が赤い、どうしたらいい?血尿の原因について

A) 血尿とは尿に血が混ざっていることです。

主な原因としては

  • 尿路結石
  • 感染症
  • 腎炎などの腎臓の病気
  • がんなどの悪性腫瘍
  • などがあります。

注意点

血が混ざっていなくても赤っぽくみえることがあります。

たとえば激しい運動をした後に赤っぽい(茶褐色)の尿がでることがあります。

これは、ミオグロビン尿といいます。

筋肉中のミオグロビンといった物質、筋組織が破壊されることにより尿中に放出されるとそのように見えることがあります。

必ずしも血液でなくても、血尿のように見えることもあるんですよ。

どんな検査が必要?

原因精査として下記のような検査を行います

  • 尿検査
  • 尿細胞診(尿中の細胞を顕微鏡で見る検査。尿を取るだけで痛みはありません。)
  • エコー検査(超音波検査)
    腎・膀胱などに異常がないか確認します。
  • レントゲン検査
    結石の有無などを確認します。
  • CT検査
    結石・水腎症(通過障害)、がん(悪性腫瘍)の有無などを確認します。
    造影剤を使用したCT検査はより、がんの鑑別、診断に有用です。
  • PSA採血
    前立腺癌の腫瘍マーカーで採血検査です。
  • 採血
    腎機能、腎障害の採血検査。

など

注意すべき血尿は?

注意すべき血尿は、痛みやかゆみなどを伴わない血尿で、無症候性血尿と呼びます。

症状がない血尿は、がんの初期症状の場合もあります。

痛みがないから、1回だけだから大丈夫と思っていると、半年後に強い血尿で病気が見つかることがあります。

肉眼的に赤い尿は注意しましょう。

また、膀胱炎に伴う血尿を繰り返し、内科で抗生剤処方を継続している患者さんの中に、膀胱がんによる血尿という場合があります。

繰り返す膀胱炎は、血尿がなくても注意が必要です。

尿細胞診検査、尿をとるだけでがん細胞があるかどうかのスクリーニングできる検査があります。

繰り返す膀胱炎、それに伴う血尿を認めている場合は、泌尿器科の専門医にご相談ください。

以下ポイントです。

Q2)精液に血が混ざっていた。どうしたらいい?血精液症について

A)精液に血が混ざり赤く見える病態を、血精液症(けつせいえきしょう)と言います。

精液は精巣(睾丸)で作られて、以下の通り道で体外に排出されます。

原因としては、

などがありますが、原因がはっきりしないことも多いです。

多くは自然と改善しますが、出血が止まってもしばらく精液が茶色っぽくなることがあります。

このなかで、赤い鮮血や出血が続く場合は注意が必要です。

この場合、画像検査(エコーやMRI、CT検査)などを適宜追加する場合もあります。

また、若年者でない場合は、前立腺がんにも注意が必要で、腫瘍マーカー(PSA)を測定することがあります。

治療としては、多くは保存的に改善することが多いですが、炎症や感染を伴う場合は抗生物質や抗炎症剤を投与することがあります。

この状態で性交を行ってもパートナーへの影響はほとんどないと考えますが、射精により再度出血を繰り返す場合がありますので、少し射精をするのを控えていただいたほうがいい場合が多いです。

精液に血が混ざるとびっくりしますよね。

心配ないことも多いですが、適宜、泌尿器科の専門医とご相談ください。

Q3)検診で尿に血が混ざっているといわれました。何の検査をすればいい?

A)尿は赤くないが、検診をうけると尿に血液が混ざっているといわれることがあります。

これを顕微鏡的血尿と呼んでいます。何が原因か、これは様々な原因があります。

こんなにいろいろあると心配になりますが、本当に問題となるのはごく一部です。

まず、みるのは尿の中の赤血球の形態でこれが、腎からくるもの(糸球体型)と腎以外からの(非糸球体型)かどうかである程度血尿の原因を絞り込むことができます。 (もちろんできない場合、よくわからない場合もありますが)

また、尿検査でタンパク尿を認めている場合は、糸球体性、つまり腎臓でのろ過装置での問題があり、腎炎などの可能性が高くなります。

タンパク尿を認める場合は、泌尿器科だけでなく、むしろ腎臓内科の受診が必要となります。(泌尿器科の先生でも診られる先生もいますが)

前述のガイドラインでは、非糸球体性の場合は、まず、侵襲性の低い超音波検査(エコー検査)と尿細胞診検査をおこなうことを推奨しています。

尿細胞診検査とは、尿の中の細胞をみる検査で、クラス1から5まで5段階に分かれています。

細胞診陰性であってもがんがみつかることがある

ポイントは、細胞診陰性であってもがんがみつかることがあることです。

例えば、悪性度が高い(グレード3)膀胱癌であると細胞診陽性になる確率は70~80%前後となりますが、悪性度が低い(グレード1)膀胱癌であると30~40%前後といわれています。(このデータは対象によって異なる点はご注意ください)

いずれにしても、悪性度が低いがんを持っている場合は、尿細胞診が陽性にならないこともありますので細胞診陰性でも注意は必要です。

膀胱鏡検査を行うことがある患者さん

顕微鏡的血尿でも下記リスクがある患者さんは膀胱鏡検査を行う場合があります。

下記は尿路上皮がんのハイリスク因子とされています。
(血尿診断ガイドライン編集委員会:血尿診断ガイドライン2013.ライフサイエンス出版,東京,2013.)

  • 40 歳以上の男性
  • 喫煙歴
  • 化学薬品暴露
  • 肉眼的血尿
  • 泌尿器科系疾患がある患者さん
  • 排尿刺激症状
  • 尿路感染の既往
  • 鎮痛薬(フェナセチン)多用
  • 骨盤放射線照射既往
  • シクロホスファミド治療

特に経過中、一度でも肉眼的血尿がある患者さんは注意です。

とくに、無症候性血尿といった症状がない(いたみなどがない)血尿は、尿路上皮がんの症状であることがありますので、一度おさまっても疲れからといったことではないので、泌尿器科を受診してご相談されることをお勧めします。

顕微鏡的血尿も若いころから続く方は蛋白尿がなければ問題ないことが多いですが、年齢が上がってから急に指摘されだし、尿路感染などがないないものは注意です。

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